大阪大学産業科学研究所 産業科学AIセンター 櫻井・松原研究室
学生さんインタビュー (小峠 陸登さん, ICDM2024)

学生さんインタビュー (小峠 陸登さん, ICDM2024)

櫻井研究室D1の小峠 陸登さんの研究成果がIEEE ICDM2024に採択されました。

Rikuto Kotoge, Zheng Chen, Tasuku Kimura, Yasuko Matsubara, Takufumi Yanagisawa, Haruhiko Kishima, and Yasushi Sakurai, SplitSEE: A Splittable Self-supervised Framework for Single-channel EEG Representation Learning, IEEE International Conference on Data Mining (ICDM2024),  Abu Dhabi, UAE, December 9-12, 2024. Acceptance Rate: 118/604, 19.5%

IEEE ICDMは、データマイニング分野における最難関のトップ国際会議で、極めて競争的な会議です。また本研究は、大阪大学大学院 医学系研究科 脳神経外科 貴島晴彦教授と柳澤琢史教授との共同研究成果です。

Q. 今回採択された論文の概要について教えてください

本研究は1チャネルの脳波データのみで、様々な部位に対して頑健であり、発作予測など様々なタスクに拡張可能な表現学習を行うことを目的としています。時間・周波数表現を効果的に学習するための分割可能な自己教師あり学習フレームワーク「SplitSEE」を提案しました。本研究で提案するSplitSEEは、(a) 1チャンネルの脳波のみで、多チャンネルの比較手法を上回る性能を示します。(b) 脳の部位間での性能のばらつきが少なく、異なるチャンネル間で適応可能です。 (c) 部分的なモデルのレイヤーのみの1エポックのファインチューニングで様々なタスクに拡張可能です。本研究は大阪大学大学院医学系研究科脳神経外科 貴島晴彦教授と柳澤琢史教授との共同研究として取り組み、阪大病院で収集した頭蓋内脳波データセットでも優れた性能を達成しました。

研究概要:提案手法(SplitSEE)は1チャンネルのみで高性能な脳波解析を実現します。

Q. どうして博士課程に進学しましたか?

機械学習の研究が世の中に役立つ可能性を強く感じていて、その専門性を深めるには博士課程が最適だと考えました。また、自ら新しい知見を生み出すことにやりがいを感じているため、研究者としての道を選びました。

Q. 研究の楽しさと難しさはなんですか?挑戦してみたいことなどありますか?

新しいアイデアが理論や実験で裏付けられ、実用的な成果に結びついたときに楽しさを感じます。新しいアイデアはほとんどうまくいかないので難しさを感じます。将来的には、研究領域を超えた大きなプロジェクトに取り組みたいと考えています。学術的には論文として発表することも重要だと感じますが、研究成果の実用化にも興味があります。

Q. 研究以外の趣味はありますか?

研究が趣味だと思っているのであまりありませんが、大学の頃から続けている合気道部には、時々参加して、体を動かすようにしています。